
これから十数年は一緒にいるであろう犬という家族を迎えたあなた。
初めての事で何をして良いのかわからない、という不安になる飼い主さんもいらっしゃるでしょう。
今日は、犬を家族に迎えたらどんな手続きをして何をするのか?やった方が良いことを解説いたします。
ぜひ、最後まで読んで参考にしてくださいね。
市町村へ犬の登録を済ませる

犬はお迎えしたら、自分の住む市町村への登録が必要になります。
理由は二つです。
- 狂犬病が発生したときの犬の所有者を明確にするため
- 現在、日本では狂犬病の犬はいないとされたいますが万が一発生した場合、狂犬病に罹患した犬の飼い主を明確にするために市町村への届け出を行います。
狂犬病は、発症してしまったら死亡率100%の恐ろしい感染症です。
人を含むすべての哺乳類に感染すると言われています。
狂犬病は予防できる病気であり、ワクチン接種は飼い犬すべてに義務化されています。
4月になると登録した市町村からワクチンの案内が届きます。
狂犬病ワクチン接種は飼い主の義務です。必ずワクチンは受けましょう。

<犬の登録と狂犬病予防注射は飼い主の義務>
犬の飼い主には、
(1) 現在居住している市区町村に飼い犬の登録をすること
(2) 飼い犬に年1回の狂犬病予防注射を受けさせること
(3) 犬の鑑札と注射済票を飼い犬に装着することが法律により義務付けられています。
厚生労働省より

ワクチン接種のハガキには集団接種場所が記載されていますが、動物病院で接種も可能です。
私の周りでは4月から5月にかけてフィラリアの検査と一緒に狂犬病ワクチン接種をする人が多いです。
- 迷子の犬を飼い主の元へ戻すため
- 市町村への登録をすると鑑札が渡されます。
もしも、犬が脱走してしまったなどのトラブルがあっても鑑札に飼い主の住所が登録されているので迷子の犬を飼い主の元へ戻すことができます。
ただし、常に犬が鑑札をつけているようにしてください。
耳より情報
令和6年4月以降、特例参加している市町村はマイクロチップ装着をしていて指定機関に登録されている犬に関して、マイクロチップ情報を基に狂犬病予防法の犬の登録を行いこれにより、市町村窓口での手続きが不要となり、装着されたマイクロチップが鑑札とみなされるため、鑑札の交付を受ける必要がありません。
ぜひ、マイクロチップ装着済みの子は、住んでいる地域が特例参加しているか市町村のホームページなどでチェックしてみてください。

マイクロチップって何?
マイクロチップは小さなICチップのようなもので、動物の体内へ埋め込みます。
令和4年より生体販売されているペットショップやブリーダーなどでは義務化されています。(費用は販売業者側負担)
マイクロチップへ犬の情報を登録することによって、災害時や脱走などでもしも離れ離れになってしまってもマイクロチップの登録情報から愛犬を探し出すことも可能です。
そのためにもマイクロチップ装着をしたら、必ず情報登録をしましょう。

私がおうちにきたのは、令和6年以前だったから市町村への登録はしたけど、マイクロチップ装着はしているよ!
動物病院へワクチンの相談

これから外で散歩する子犬にとって、やっておかなければならないミッションがあります。
それは「混合ワクチン接種」です。
子犬の時に受けるワクチンの計画を、ワクチン接種プログラムと言います。
動物病院へプログラムの相談をしに行きましょう。
犬の混合ワクチンとは?
日常の中で様々な病原体が存在し感染してしまうと時に命をおびやかす病気や感染症もあります。
混合ワクチンは複数のウィルス感染症を予防できるワクチンの事です。
子犬はまだ免疫が弱いため、ワクチン接種によって免疫を高めておくことが重要なのです。
一般的にワクチン接種をする間隔はこんな感じです。

※プログラムが終了したらワクチンは一年に一度の感覚で接種となります。

一度目のワクチン接種は、生後8週なので子犬を譲り受けるところで接種が済んでいることが多いです。
混合ワクチンはコアワクチンとノアコアワクチンで分かれています。
コアワクチン → すべての犬が接種すべきワクチン
ノンコアワクチン → 生活環境によって接種した方が良いワクチン
予防できる感染症 | 種類 | 5種 | 7種 |
犬パルボウイルス | コアワクチン | 〇 | 〇 |
犬ジステンパーウィルス | コアワクチン | 〇 | 〇 |
犬伝染性肝炎(アデノウィルスⅠ型) | コアワクチン | 〇 | 〇 |
犬アデノウィルスⅡ型 | コアワクチン | 〇 | 〇 |
犬パラインフルエンザ | ノンコアワクチン | 〇 | 〇 |
犬レプトスピラ症(カニコーラ) | ノンコアワクチン | 〇 | |
犬レプトスピラ症(イクテモヘモラジー型) | ノンコアワクチン | 〇 |
混合ワクチンは種類があります。
5種の混合ワクチンはコアワクチンがすべて入っています。
レプトスピラ症は、ねずみから媒介する病原菌で土壌や湿った土などに病原菌が多く存在します。
レプトスピラ症予防ワクチンは、ノンコアワクチンですが、公園や河川敷にお散歩に行く予定であるならば獣医から奨められることが多いです。
そのため、アウトドアなどが多くなりそうでいろいろなところに出かける子は7種以上の混合ワクチンをすすめられれます。

私はキャンプとかにはめったに行かないけど、公園も散歩するし歩き回るから7種を接種しています。

藤井動物病院のXのポストは超参考になる!
良かったフォローして参考にしてね。

2代目の子はワクチンプログラムが終わる前に少し外に出して歩かせたらパルボウィルスに感染したことがあります。
ぐったりして、下痢と嘔吐を繰り返し病院に連れていくと、パルボウィルス感染していて致死率50%と言われましたが奇跡の復活をしてくれました。
復活してくれたから良かったですが、いかにワクチンが重要なのか思い知らされました。
すべてのワクチン接種プログラムが終了したら晴れて散歩を思いっきりさせてあげることができます!
去勢・避妊手術の相談

子犬を迎えたら、男の子であれば去勢、女の子であれば避妊手術のことを考えていきましょう。
子供を産ませる気はないのであれば、去勢・避妊手術をすすめる獣医さんは多いです。

私も5ケ月の時に手術したよ!
- なぜ去勢・避妊手術をした方が良いのか?①ホルモンによる病気の予防になる
- 男の子は精巣腫瘍や前立腺肥大症、女の子は乳腺腫瘍や子宮蓄膿症といった病気を予防できると言われています。
他にも、クッシング症候群や糖尿病にもなりにくいと言われています。

そうなんですか!?

はい、2代目の子
子宮蓄膿症にもなり良性の乳腺腫瘍にもなりました。手術しなかったこと後悔しかなかったです。

予防できる病気を男の子、女の子別に表にまとめてみました。
絶対にならないとも言い切れませんが、病気になる確率が減るなら手術は受けさせてあげた方が愛犬のためにもなりますね。
- なぜ去勢・避妊手術をした方が良いのか?②愛犬の性ホルモンによる発情期の心理的ストレス軽減になる
- 動物には発情期があります。
これはどの動物も避けて通れない自然の摂理、生理現象です。
去勢・避妊手術により発情期・性ホルモンによるストレスを抑制するので発情期によるストレスが軽減し愛犬が快適に暮らせるようになります。


犬もいろいろ大変なんですね・・
ちなみに
手術をした後に性格が変わる子がいると言われています。
それは本当かなと思い調べてみました。
- 性格が穏やかになる
- 甘えん坊になる
- 縄張り意識が弱まる(マーキング行動が弱まる)
- 攻撃性が少なくなる
- もともとおとなしい子が怖がりになる
性格が変わる子はこんな感じになるようです。
すべて、性ホルモンによる発情期の特性が緩和されるので全体的に穏やかな性格になり甘えん坊になるとのことでした。
しかし、すべての犬が性格が変わるわけではないので変わるかもしれないんだというくらいに心に留めておきましょう。

今の子はもともとハチャメチャですし、手術後もハチャメチャで性格が変わったようには見えません(笑)
手術をすすめるその他の理由
手術をすすめる理由は主に上記の2つですが他にもあります。
- ドッグランではヒート中の女の子は出入り禁止になっています。
ドッグランに連れて行きたい女の子の飼い主はヒートを気にしなくて良い、男の子も発情期を気にせずに愛犬をドッグランに連れていけます。 - ヒート中の女の子のストレス軽減がされ、飼い主もお世話をしなくて良いです。
ドッグランによく出かける人には朗報です!
もちろん、去勢・避妊手術にはメリットもあればデメリットもあります。
今までは、手術をした方が良い理由を紹介してきました。
ここからはデメリットについても紹介したいと思います。
- 去勢・避妊手術のデメリット①麻酔を使うこと
- 手術の時には全身麻酔を使用します。
100%麻酔の副作用やリスクがないとは言い切れません。
リスクを納得したうえで手術に同意する必要があります。
- 去勢・避妊手術のデメリット②性格が変わった場合、怖がりになる子もいる
- 先ほども紹介しましたが、去勢・避妊手術を受けて性格の変わる子がいると記述しました。
もともと、おとなしいとか神経質な子ですとさらに怖がりになってしまう子も中にはいるようです。
しかし、確実にそうなるとも言い切れないので手術してみないとわからないというのが現実です。

先代も私も性格はなんにも変わらなかったよ!
- 去勢・避妊手術のデメリット③手術代金がかさむことと術後のケアが大変なこともある
- 手術代金がかかることはもうわかってはいると思いますが、保険が適用されるわけではないので〇万円という金額が出ていきます。
男の子は、日帰り手術で済むこともありますが、女の子はおなかを開けるので一泊入院になりますし、手術代金も高いですし術後ケアも男の子よりは大変になります。
わが家の愛犬は、術後のおなかの縫ったあとは問題なく抜糸できましたが術後家に帰ってきて少しの間下痢が続きました。

一泊してきたから精神的ストレスで下痢になったかもだね!
- 去勢・避妊手術のデメリット④太りやすくなる
- 個体差によりますが、手術したことによりホルモンバランスが崩れて肥満になってしまう子もいるようです。
これも個体差なので、手術してみないとわかりませんがみんながみんな太るわけでもないので神経質にならなくても良いのではと個人的には考えます。
以上、去勢・避妊手術のメリットとデメリットをあげましたが、犬歴36年のわたくしといたしましては手術をしたほうが犬にとっても自分にとっても快適、安心に過ごせるという結果になり、今の子が5ケ月のときに手術をうけました。
まとめ
一人暮らしで犬を迎えるということは、不安と期待がいりまじっている状態であると思います。
今日は子犬を迎えたら、飼い主のやることという題材の記事を書かせていただきました。
- 市町村に愛犬の登録を済ませる
- 動物病院にワクチンプログラムの相談に行く
- 動物病院に去勢・避妊手術の相談をしに行く
この3つは必ずしておくこと、確認しておくこととして推奨します。
市町村への登録は飼い主の義務ですし、災害時、非常時に登録しておくことは役に立ちます。
ワクチン接種と去勢・避妊手術に関してはこれからの飼い主さんと愛犬が健康に健全に幸せに暮らしていくうえで、考えるべきことです。
自己判断で良しとせずに、動物の体のプロの獣医さんに相談して一緒に考えていってくださいね。
そのためには、信頼できる動物病院を探しておくこともとても重要です。
これから他の記事で、どんな動物病院や獣医さんなら信頼できるかも書いていきますのでぜひ参考になさってくださいね。
では、一人と愛犬で笑顔にあふれる生活を送っていきましょう!